2000年代前半の小泉政権の際に「自民党をぶっ壊す!」と叫び小泉旋風を巻き起こした小泉純一郎元首相ですが、彼はとんでもないことをしました。
郵政民営化に代表される「新自由主義」への傾倒です。
当時、郵便局はとんでもない額の国民の貯蓄を抱えていました。これらのお金は主には国債の購入など、国や国民のためになるものに再投資されていきました。
つまり、これらのお金は日本国内を循環していました。
ところが、郵政民営化後はその多くが外国への投資としてすすめられています。
国内のお金が海外に流出してしまいました。
債権が残るから問題ないという人もいますが、これは違います。
全額回収すればそういう理屈もあり得るでしょうが、これらの多くは半永久的に海外に出て行ったままになります。投資を止めるという選択肢が取れなくなるからです。
海外投資を行う前であれば問題がなかったものも、一度投資をしてしまえば、それを急に回収したら国家間の紛争にさえなりかねません。
つまり、すぐには戻ってこないお金ということです。
さらに、郵便局の保険事業である簡易保険(かんぽ)は、当時、国内初のがん保険を販売しようとしていました。
ところが、政府はこれを認可せず、あろうことか米国の保険会社のアフラックに優先的にがん保険の販売を認可しました[2]。
結果、現在、郵便局の窓口にはアフラックのアヒルの人形が並んでいます。
アフラックが儲かれば、日本人のお金がアメリカに吸い取られるという構造ができたのです。
何のために郵政民営化したのでしょうか?
それまで、国有郵政で、私たちはなにか不足や不満があったのでしょうか?
これも、「民間の活力を活用して、国の負担を減らす」という財政健全化の理屈が用いられてきました[3](しかし財政健全化は不要だったのです)。
国には負担だったのか? いえ、国民にとってなんの負担もなかったはずです。
むしろ我々のお金が海外に流出していることを考えると、民営化こそ負担を増やしたと言っても過言ではありません。
こうしたインフラ産業である電話や郵便、そして、現在進められつつある水道民営化など[4]、国民の利益を第一に考えるべき事業が私企業となり、それに関わる企業として外国企業が待ち構えています。
世界的に見ても、水道民営化では水質の低下や水道代の高騰といった問題が生じて、中には一度民営化したものを再度国有化に戻した国も多くあります[5]。
今の日本の水道は優秀です。美味しいかどうかはさておき安心して飲めるのです。
民間の活力を~という言葉は、なにか素敵なことが起きて、素晴らしいものが生まれると感じさせられます。ですが、実態は郵政民営化を見ればわかります。人口の少ない地域のATMが廃止されるなど不便になりました。決して日本人にとってメリットのあるものにはなりません。
ひまわりの党は、このようなインフラ産業の民営化に反対します。
国民の安全と経済の安定を確保する上で、民営化は決して国民にメリットのあるものではありません。
参考資料
ゆうちょ資産研レポート、一般財団法人 ゆうちょ財団 ゆうちょ財団 ゆうちょ資産研究センター、2021年7月号
https://www.yu-cho-f.jp/wp-content/uploads/jul2021.pdf
2021年3月期 第3四半期決算説明資料 株式会社ゆうちょ銀行
https://www.jp-bank.japanpost.jp/ir/information/pdf/pr210212_2.pdf
「8.資産運用の状況」の説明より「外国証券等」のほとんどは外国債であると分かる。
日本郵政とアフラックの医療保険提携の政策的実相 ~歪んだ保険市場政策の歴史と公的保険への影響の可能性~、石尾 勝、日医総研リサーチエッセイ No.71
https://www.jmari.med.or.jp/download/RE071.pdf
経済財政諮問会議 議事録(平成16年第8回)、2004年4月21日
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/minutes/2004/0421/minutes_s.pdf
世界的趨勢になった水道事業の再公営化、PSI-JC PUBLIC SERVICES INTERNATIONAL JAPAN COUNCIL、2018年7月20日
https://www.tni.org/files/download/heretostay-jp.pdf